岸田政権が東京電力福島第1原発から出る放射能汚染水(ALPS処理水)の海洋放出を「夏にも開始する」方針に固執し、8月末にも開始すると一部報道されるなど重大な局面を迎えているなか、ふくしま復興共同センターは原発をなくす全国連絡会と共同で、今月上旬から海洋放出を強行しないよう求める緊急署名に取り組んでいます。31日に国へ提出する予定です。
署名の要請項目として、▽国と東電は「関係者の理解なしにいかなる処分も行わない」という漁業者との約束を守る▽福島県民、国民の合意のない海洋放出は強行しない―の2点をあげています。
緊急署名は、海洋放出の賛否などにかかわらず、「いまこのタイミングで開始するのはいかがなものか」と考える人たちも協力できる内容です。ネット署名も受け付けています。(QRコードはこちら)
約束破らないで
ふくしま復興共同センターの野木茂雄代表委員(県労連議長)の話 全漁連、福島県漁連はじめ漁業者は反対の立場を取り続けています。「関係者の理解なしに、いかなる処分も行わない」という漁業者との約束を破ることは絶対に許されません。世論調査では9割近くの国民が「風評被害は起きる」と回答。このような状況で海洋放出を強行すれば、被災地での12年余の復興の努力が台無しになりかねません。県内と全国の世論結集に全力で奮闘します。
(「しんぶん赤旗」2023年8月13日より転載)