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原発事故は国の責任/被害者連帯し共同署名開始

「国に原発事故の責任を認めさせよう」と連帯を呼びかける原発被害者たち=28日、参院議員会館前

 原発被害者訴訟原告団全国連絡会は28日、「2022・6・17最高裁判決を正すつどい 原発事故は国の責任です!署名スタートアップ集会」を国会内で開きました。最高裁など裁判所宛ての「原発事故は国の責任です」共同署名を開始すると発表。オンラインを含め100人が参加し、全国でたたかう原発被害者や弁護士、支援者らが連帯の思いを語り合いました。

 東京電力福島第1原発事故で避難した住民らが国に損害賠償を求めた4件の集団訴訟で最高裁は2022年6月17日、国が津波対策を東電にとらせたとしても事故は防げなかったとして、国の責任を認めませんでした。

 神奈川訴訟の村田弘原告団長は、原発被害に関わるさまざまな訴訟や団体と「手を結んで、政治状況を変えていくたしかな一歩にしたい」とあいさつしました。

 すでに仙台高裁が終わり最高裁へ上告している、いわき市民訴訟の伊東達也原告団長は、署名で国民の怒り、疑問の声を最高裁へ届け「国民の声で最高裁を包囲したい」と力を込めました。

 原発被害弁護団全国連絡会の米倉勉弁護士は、最高裁判決が国が行使すべき安全規制の在り方など「大事な論点について判断しなかった」と批判。「後続の裁判を通して、間違った判決を必ず正す」と決意を語りました。

 中学1年で避難した九州訴訟の金本暁原告団長はオンラインで発言。世論を巻き込んでいく必要があるとし、「事故当時子どもだった避難者もたくさんいる。そういう人たちともつながりながら活動を進めたい」と語りました。

 東京地評の阿久津光事務局長は、被害の実相を学ぶため被害者を招いた学習会や現地訪問などを行っていると報告。「今でも被害が続いていることをしっかり伝える必要がある」と話しました。

 元裁判官やジャーナリスト、俳優など多彩な人々が連帯とエールを送りました。

 日本共産党の吉良よし子参院議員が出席し、あいさつしました。笠井亮衆院議員、岩渕友参院議員がメッセージを寄せました。

(「しんぶん赤旗」2023年7月29日より転載)