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原発汚染水放出阻止・・日韓の労組連帯 ソウルで市民ら集会

汚染水放出に反対し、デモする人たち=8日、ソウル(ロイター)

 韓国の市民や環境団体でつくる「日本放射線汚染水海洋投棄阻止共同行動」(共同行動)はソウルで8日、東京電力福島第1原発の放射性物質を含む「アルプス処理水」(汚染水)の海洋放出に反対する集会を開きました。集会は、訪韓中の国際原子力機関(IAEA)グロッシ事務局長が韓国の朴振(パク・ジン)外相と会談する日にあわせ外務省前で行われ、参加者は「海洋放出反対」と声をあげました。

 共同行動のアン・ジェフン共同運営委員長は、海洋放出に反対する署名が約32万人分集まっていると強調。「日本政府が汚染水放出をあきらめるまで集会を続ける」と語りました。

 集会に先立ち、全国民主労働組合総連盟(民主労総)は「日本の核汚染水海洋投棄を阻止! 日韓労働者大会」を開催し、日本の全労連と共同声明を発表しました。声明は「日本と韓国の労働者が日本政府の汚染水海洋放出を阻止するためのたたかいに、共に賛同することを訴える」と呼びかけました。

 民主労総の梁慶洙(ヤン・ギョンス)委員長は発言で「放出以外にも方法はあるが、日本政府は費用が少ない海洋放出を選択した」と糾弾しました。

 ビデオメッセージを寄せた全労連の小畑雅子議長は、福島の漁業者との約束を反故(ほご)にした海洋放出は、「近隣諸国に不信と矛盾を広げ、将来に禍根を残す」と批判。福島県労連の野木茂雄議長は、県内の農林水産業者が食の安全と信頼を取り戻すために続けてきた12年間の努力を「台無しにする」と述べました。全労協の渡辺洋議長のメッセージも読み上げられました。

 韓国では、世論調査で日本の汚染水海洋放出への反対が85%に達しています。

(「しんぶん赤旗」2023年7月11日より転載)