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福島大名誉教授ら「公聴会を」 原発推進法案巡り要望書

 参院経済産業委員会で審議中の原発推進等5法案について福島大学の名誉教授ら9人は22日、福島県での地方公聴会開催を求める要望書を同委員会に送付しました。

 同法案は、原発回帰への大転換をねらうもので、電気事業法や原子力基本法の改定など五つの改定案を一括して審議する束ね法案。

 うち原子力基本法の改定案では、原子力利用促進などに資するよう「国の責務」を明記し、「原子力利用に関する基本的施策」を詳細に定めています。

 要望書は、「原子力政策の大きな転換となるのにもかかわらず、法案の内容が十分周知され、国民の意見が聴取されているとはいいがたい」と指摘。原発事故の被害を受け続けてきた福島県民にすら、法案の説明や意見聴取が行われていないとして、「被害者を置き去りにしていることにも等しく、大きな問題」と批判しています。

 要望書に連名した福島大学名誉教授の今野順夫氏は「被災地では今も事故の被害で苦しんでいます。事故を繰り返さないでという意見を聞いてほしい。本来、原発被害を受けたところから公聴会をやるべきではないか」と話しました。

(「しんぶん赤旗」2023年5月23日より転載)