岸田政権が進める原発推進等5法案(GX電源法案)が参院で審議に入るなか原発回帰路線の撤回と原発ゼロを求める「イレブン行動」が11日、各地で取り組まれました。
東京では、全労連、新日本婦人の会などでつくる原発をなくす全国連絡会が新宿駅前で原発回帰路線の撤回、海洋放出中止を求める二つの請願署名への協力を呼びかけました。「岸田首相は国民の反対の声を聞いて」と署名に応じる人たちの列ができました。
新日本婦人の会の河村玲子さんは、原発事故で「いまも8万人以上が避難を余儀なくされ、復興への努力が続いている」と紹介。汚染水の海洋放出は復興を妨げるとし、「放出を止めるため一緒に声をあげよう」と呼びかけました。
全国商工団体連合会の牧伸人常任理事は、「原発の運転で膨大な放射性廃棄物が増え続けている。廃棄物の処理の見通しは立っていない」と指摘。「再生可能エネルギーの推進は地域に新たな雇用を生む政策です」と訴えました。
日本共産党の笠井亮衆院議員は、GX電源法案について「国民的議論もないまま、強行成立させようとしている」と批判。「再生可能エネルギーへの転換こそ進めるべきだ」と強調しました。
署名した会社員の女性(42)=東京都世田谷区=は「原発事故を起こした日本でこんなに原発に固執するのは許せない。日本には、風力、太陽光、小水力など可能性がいっぱいある」と語りました。
(「しんぶん赤旗」2023年5月12日より転載)