東京電力福島第1原発事故をめぐり業務上過失致死傷罪で強制起訴された、勝俣恒久元会長ら旧経営陣3人の控訴審判決で東京高裁が1月18日、一審の東京地裁と同様に無罪判決を出したことに、裁判所前には旧経営陣の責任を追及する人たちが集まり、怒りの声を上げました。
午後2時すぎ、裁判所前に集まった人たちに向け「全員無罪 不当判決」の紙が出ました。傍聴席で「控訴棄却」と聞き出てきた七戸和子さん(70)は「くやしかった」といい、憤りで涙が出たといいます。
事故で福島県富岡町から横浜市に避難した古川好子さん(59)はマイクをにぎり「これまでたくさんの人が被害を受けているにもかかわらず、入院患者ら44人を死亡させた過失さえ責任を負わせない不当なことがあっていいのか。どうしても許せない。事故の責任がどこにあったのか。これからもまだまだ責任を追及していきたい」と語りました。
集まった人たちは裁判所に向かって「不当判決を私たちは認めない」「事故の責任を明らかにしてください」とシュプレヒコールしました。
(「しんぶん赤旗」2023年1月19日より転載)