東京電力柏崎刈羽原発6号機(新潟県)の原子炉建屋に隣接する「大物搬入建屋」と呼ばれる施設の地下の基礎を支える鉄筋コンクリート製のくいに損傷が見つかった問題で、原子力規制委員会は12月7日、損傷の要因と今後の対応を議論し、東電の分析を妥当と判断しました。
くいの損傷は、同建屋の基礎を地中で支える8本のくいのうち2本で損傷がみつかっています。1本のくいは、鉄筋18本のうち8本が破断し、10本が変形していました。
東電は、6号機建設時に地盤を補強するために使われた「セメント改良土」が損所したくいの周辺に残り、2007年の中越沖地震によって力がくいに集中し損傷したと分析しています。
また、追加調査で6号機フィルタベント基礎のくいの一部などにも建設残置物が接していることが判明し、東電は、これらを撤去して埋め戻しました。
規制委は、審査中の6号機の設計及び工事の計画の認可(設工認)については、東電が申請の補正を提出した後、くいを補修して使用することや埋め戻しの耐震性への影響について審査するとしています。
(「しんぶん赤旗」2022年12月8日より転載)