森林などの環境、福島第1原発事故をモチーフにした絵を中学校教員時代から描き続けている福島県伊達市の画家、須藤健さん(85)の個展が同市梁川美術館で27日まで開かれています。
展示室には、季節ごとのブナ原生林、湿原・川、農村の作業風景と、暖かい色合いの作品が並んでいます。
見る人を圧倒するのが、「原子炉の行方」と題したF120号(1940ミリ×1303ミリ)の大作。原発事故から8年たった2019年の作品です。
日本列島が逆さまになり、爆発事故現場、廃炉風景を連想させ、液体が大量に流れるさまを描いています。
原発事故から着想した作品を翌12年から発表し続けている須藤さんは言います。
「原発事故は非常に衝撃でした。原発ゼロしかありません。いま気候危機などで生きることを妨げるものが多い中、作品を見て、見極めてほしい」
(「しんぶん赤旗」2022年11月26日より転載)