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敦賀2号機 審査再開 規制委が決定・・地質データ書き換え

 日本原子力発電(原電)の敦賀原発2号機(福井県)をめぐり、再稼働に必要な審査に用いる地質データの資料が無断で書き換えられ、原子力規制委員会が審査を中断していた問題で、規制委は26日、審査の再開を決定しました。

 書き換えは2020年2月に開かれた審査会合で規制委側の指摘で発覚しました。

 書き換えられたのは、原発敷地内のボーリング調査で得られた地質の情報を記した「柱状図」。比較的新しい時代まで断層が動いていた可能性を示す「未固結」としていた記述が、説明がないまま「固結」に変更されるなどしていたことが分かりました。

 その後、事務局の原子力規制庁が原因調査のため原電の本店への立ち入り検査などを行っていました。

 規制委は21年8月、規制庁の中間報告を受けて審査資料の信頼性が確保されていないとして、資料の信頼性を確保するのに必要な体制ができるまで、審査を実施しないと決定しました。

 26日の規制委の定例会合で規制庁は、原電の体制が改善されたと判断。一方、深刻度については規制委の活動に影響を与えたとして、悪い方から3番目の「SL3」と判定しました。

 また、意図的な書き換えについては「確認できなかった」としました。規制庁の担当者は、「規制検査は、不正行為の捜査を目的にやっているのではない」と説明しています。

 敦賀原発2号機をめぐっては、2号機直下を通る断層が活断層かどうかをめぐって規制委の審査が続けられています。活断層であれば、運転はできず廃炉となります。

(「しんぶん赤旗」2022年10月27日より転載)