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岸田政権が踏み込んだ原発回帰・・参院予算委で岩渕友議員 新増設・運転延長を批判

 日本共産党の岩渕友議員は24日の参院予算委員会で、岸田政権が原発政策の方針を大転換し、再稼働だけでなく、歴代政権でも踏み込まなかった「新増設」や「運転延長」を進めようとしていると批判。「福島(原発事故)のことを忘れたのか」と方針の撤回を迫るとともに、再生可能エネルギーへの転換を求めました。

 岩渕氏は、運転開始から40年を超える原発も含めて今後、何基稼働させるのかと質問。西村康稔経済産業相は「現時点で予断をもって答えるのは差し控える」と述べました。

 岩渕氏は政府の資料を示し、冬までに再稼働済みの10基、来年の夏以降に設置許可済みの7基、20年代半ばに設置許可審査申請済み10基、未申請9基があると指摘。「再稼働のために審査が続いている原発や、再稼働すると事業者が言っていない原発まで稼働させる計画だ」と批判しました。

 また、東京電力福島第1原発事故では、50キロメートル離れた飯舘村まで避難指示が出され、100キロメートル離れた土壌も放射能汚染したとし、「事故によるリスクは全国に広がる。避難計画も地元同意もないまま、再稼働の押し付けは許されない。事故は絶対に起きないのか」と追及しました。岸田文雄首相は「100%安全はない」と答えざるを得ませんでした。

 岩渕氏は、現在の帰還困難区域が東京23区の面積の半分に上ると指摘。「11年以上たってもふるさとが奪われている。原発事故をもう終わったことにするのか」と迫りました。

 原発新増設で有力とされる次世代革新炉は、欧州で当たり前に装備されているコアキャッチャー(溶けおちた核燃料を受け止める装置)の設置さえ含まれない新規制基準に合わせるものだとただし、「原発回帰の方針は撤回し、原発ゼロと地域と共生する再生可能エネルギーへの転換を求める」と主張しました。

(「しんぶん赤旗」2022年10月25日より転載)