東日本大震災で被災した自治体の復旧・復興経費を国が肩代わりする震災復興特別交付税のうち、各自治体の単独事案分について会計検査院が調査したところ、2県と15市村に対して計約6億2500万円が過大に交付されていたことが10月29日、分かりました。
災害復旧事業に該当しない経費を含めたり、経費の重複があったりしたといいます。検査院は総務省に対し、対象経費の範囲を自治体に周知すると同時に審査を適切に行うよう是正を求めました。
昨年度まで2年間に支払われた同交付税は1兆5780億円で、うち地方単独事業分は2368億円。検査院は8道県の78自治体に交付された654億円について調査しました。
栃木県は県立高校の校舎復旧経費の中に、老朽化した暖房設備の更新工事分4900万円を含めていました。水戸市と茨城県常陸太田市では、複数の部局が異なる名称で管理していた事業の中に同じ工事があり、計1億4000万円を重複して受け取っていました。