全労連、全日本民医連、新日本婦人の会などでつくる原発をなくす全国連絡会は8月23日、東京電力福島第1原発事故での国・東電の責任を追及した訴訟の最高裁判決についての学習会をオンラインで行いました。
東電福島原発事故での国・東電の責任をめぐる訴訟のうち4件について最高裁は6月、国の責任を否定する判決を出しました。
この4件のうち「生業(なりわい)を返せ!地域を返せ!」福島原発訴訟弁護団事務局長の馬奈木厳太郎弁護士が報告しました。
馬奈木氏は、最高裁判決の多数意見は「被害は防げなかった」とするもので「そんな原発を動かし続けるのか」と述べるとともに、国の責任を厳しく批判した反対意見こそ道理に立ったものであり、「その意義を広く共有してほしい」と強調。全国各地の訴訟への支援を呼びかけ、「全国連絡会のみなさんの“原発をなくせ”のたたかいとも連携を強めていきたい」と語りました。
参加者からは、地裁や高裁で国の「中間指針」を上回る範囲・金額での賠償が認められていることの意義、「なによりも命と健康が大事だという立場で、原発をなくす行動を続けていきたい」などの思いが語られました。
(「しんぶん赤旗」2022年8月26日より転載)