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事故続きの美浜原発3号機 原因究明と総点検要請・・オール福井反原発連絡会

申し入れる中嶌氏らと佐藤議員=24日、福井県議会議事堂

 福井県のオール福井反原発連絡会は8月24日、老朽化した関西電力美浜原発3号機(同県美浜町)の度重なる事故について県に申し入れ、原因究明と全原発の安全総点検を求めました。中嶌哲演・原発反対県民会議代表、金元幸枝・日本共産党県書記長らが参加し、県側は原子力安全対策課の網本敬徳課長、山本晃弘参事が応対。佐藤正雄党県議が同席しました。

 美浜3号機は今月1日、放射性物質を含む7トンもの水漏れ事故を起こし、21日には1次冷却系のタンク内圧力が一時規定値を下回るトラブルが生じました。関電は1日の事故原因について「封水注入フィルター」部分のボルト締め付けが不足していたとし、協力会社作業員による作業要領作成上の誤りと説明しています。

 会側は、原因の徹底究明に加え、現場の技術力を確かめるために全原発を止めて安全総点検をするよう求め、県民への説明会開催を関電に要請するよう求めました。

 県側は「他の原発を含めて関連機器などの総点検をさせた。今後は関連会社の中でのダブルチェック、関電による確認を行う」と説明。「ベテランがリタイアしていく中で、技術力の継承は大事。大事故を起こす可能性はゼロでなく、安全最優先で事業者を確認していく。住民への説明は関電自身が行う必要がある」と答えました。

 会側は、「締め付けが緩んだ状態で昨年4カ月間運転していた。大きな事故につながった危険もある」と指摘。県側は「重要な問題と捉えている」と答えました。

(「しんぶん赤旗」2022年8月26日より転載)