東京電力福島第1原発事故に関し国の法的責任はないとした6月の最高裁判決について、「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟(生業訴訟)、千葉訴訟、群馬訴訟、愛媛訴訟の4訴訟の原告団・弁護団はこのほど、声明を発表しました。
同判決は4人の裁判官の全員一致の判決ではなく、1人の反対意見がありました。
声明は、多数意見について「司法に期待される役割を放棄したもの」と批判しています。
一方、反対意見が「生存を基礎とする人格権」を憲法が保障する最も重要な価値であり、生命・身体の保護と企業の経済活動の利益をてんびんにかけるような考え方を明確に否定していることや、当時の保安院対応を厳しく批判するなど、原告の提起を正面から受け止めたものと評価。反対意見の判断が多数意見となることを目指し、今後もたたかい続けるとしています。
(「しんぶん赤旗」2022年7月10日より転載)