日本共産党の岩渕友議員は6月14日の参院経済産業委員会で、初当選以来6年にわたり一貫して取り組んできた東京電力福島第1原発事故被害について、東京電力の小早川智明社長に責任を果たすよう強く迫りました。
ふるさとを奪われた被害者による福島原発避難者訴訟(早川篤雄原告団長)での最高裁による東電の賠償責任の確定を受け、東電はようやく5日、初めて社長名の文書で原告団に謝罪しました。これに対して「被害者を甘くみている」と怒りの声が上がっています。
小早川社長が「原告に限らず広く社会のみなさまに謝罪する立場」と言い訳したのに対し、岩渕氏は「納得できない。被害にあった人に直接謝るべきだ」と厳しく批判しました。また、最高裁で、ふるさと喪失への慰謝料など原子力損害賠償紛争審査会が定める中間指針を上回る損害が認められたことを挙げ、「原告に限らず全ての被害者に同じように損害賠償すべきだ」と追及しました。
小早川社長は、原賠審での議論を踏まえ、国の指導も受け真摯(しんし)に対応すると述べるにとどまりました。
岩渕氏は、政府が「原発を最大限活用する」としていると批判。原発ゼロの実現、省エネと再エネ導入こそ進めるべきだと主張しました。
(「しんぶん赤旗」2022年6月24日より転載)