電力10社の2013年9月中間連結決算が10月31日、出そろいました。原発がほとんど停止されていても、電気料金の引き上げや経費削減による増収を主因に、東京、関西、東北、中国の4社の損益が黒字に転換。北海道、四国、九州の3社も赤字幅が縮小しました。
東京は経常損益で1416億円、純損益で6161億円の大幅黒字に転換しました。黒字転換は3年ぶり。最大の要因は電気料金の値上げです。家庭向け料金を昨年9月に値上げしたことや、燃料費の値上がり分を価格に転嫁したことで損益を押し上げました。
5月に家庭用料金の本格値上げを行った関西の純損益は150億円と2年ぶりに黒字化しました。同様に値上げした東北は18億円の利益を確保しました。
経費の削減も収支改善に寄与しました。送配電設備や火力発電所などの修繕費は、東北を除く9社が前年に比べ減少。人件費も、中部を除く9社で前年を下回りました。
これらにより、北海道は前年同期に比べて赤字が485億円減りました。四国は118億円、九州も1138億円、それぞれ改善しました。