新潟県知事選(29日投票)で奮闘している片桐なおみ候補の勝利をめざして、日本共産党の小池晃書記局長は24日、新潟市内の街頭演説に駆け付け、「『原発なくして病院のこす』―ここに新潟の未来がある。勝利を必ず勝ち取ろう」と力強く訴えました。
片桐候補は、柏崎刈羽原発の再稼働を何としても止めたい一心だと決意を表明。県立病院を守る地域医療の充実を訴え、「政治は県民を下支えするためにある。豊かな新潟をつくっていこう」と呼びかけました。
小池氏は、ウクライナ危機による原油高騰を受け、「外国の石油・石炭頼みは危険だ。しかし、原発頼みはもっと危険だ」と強調。山口壮原子力防災担当相が「ミサイルが飛んできて、それを防げる原発は世界に一基もない」と発言したことに触れ、「東京電力福島第1原発のような事故が起こらない原発も一基もない。使用済み核燃料を処理できる原発もない」と指摘し、「そもそも、東電には世界最大規模の柏崎刈羽原発を運転する能力も資格も倫理観もない」と批判しました。
その上で、現知事が4年前の知事選で「再稼働の是非は県民に信を問う」と訴えていたのに、福島原発事故の「三つの検証」の総括委員会は4年間で1回しか開かれていないと指摘。一方で、原発再稼働への地ならしをもくろむ経済産業省幹部らが80回も新潟入りしていることを告発し、「県民とは対話せずに『原子力ムラ』とばかり対話。ついに4年前の『県民に信を問う』も今回の選挙公約から消えた。原発再稼働をきっぱり止める片桐さんを押し上げよう」と呼びかけました。
小池氏は、新型コロナ危機のなかで公的病院の重要性が高まる一方で、現知事が13の県立病院の民営化や市町村への移譲の計画を進めていると批判し、「現知事は国の方針に率先して、病院つぶしをやっている。人口も県民所得も減り続けている新潟県。原発なくして病院のこし、豊かな自然の力で再生可能エネルギーと米づくり、ここにこそ新潟の暮らし、地域経済の希望がある」と訴え。「1級建築士の片桐さんに新潟県の立て直しをやってもらおう。勝利のために共産党も全力をあげる」と決意を表明しました。
無所属の米山隆一衆院議員は、原発再稼働の是非への態度をあいまいにする現知事を「県知事の資格はない」と批判。前回知事選をたたかった池田千賀子県議は、公共事業偏重の県政転換へ片桐候補支援の輪を広げるよう訴えました。
演説を聴いた阿賀野市の女性(71)は「『原発なくして病院のこす』のフレーズは素晴らしい。ぜひ片桐さんを知事にしたい」と話しました。
(「しんぶん赤旗」2022年5月25日より転載)