北海道寿都(すっつ)町の「子どもたちに核のゴミのない寿都を!町民の会」が求めていた町議会全員協議会の議事録が27日からすべて公開されることになりました。
原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場の応募について協議していた町議会は全員協議会が「地方自治法上の会議公開の原則に当てはまらない」「議事録は非公開とする取り決めがある」と拒否し、「町民の会」の異議申し立てを受けた町の審査会も追認しました。
「町民の会」の神貢一、槌谷和幸両氏が2021年4月に町を相手どり、議事録公開を求めて、函館地裁に提訴。翌22年3月、同地裁の進藤壮一郎裁判長が「議会がした非開示決定はいずれも違法」と断定し、町の非開示決定を取り消す判決をいい渡しました。町は控訴せず、原告勝訴が確定しました。
神氏は「町議会は町民が傍聴できる本議会で議論せず、隠された全員協議会で議論していた。議事録が開示されたら『文献調査』の応募がどういう経緯で決まっていったか、はっきりする」と評価。槌谷氏も「議員は住民の代表として、行政を監視しなくてはいけないのに、役割を果たしていない。しっかりかみしめてほしい」と語っています。
(「しんぶん赤旗」2022年4月27日より転載)