ロシアによるウクライナ侵略が続くなか、チェルノブイリと福島の原発事故やウクライナ問題をテーマに、第196回「ふくしま復興支援フォーラム」が13日、開かれました。
福島大学・環境放射能研究所の難波謙二所長が、ロシア軍の侵攻後にチェルノブイリ原発周辺を訪問した研究者の情報をもとに、施設が破壊された様子や放射線量の監視ができなくなった事態について報告しました。コンピューターから記憶装置が抜き取られた写真を示し「おそらく転売目的で持って帰ったようだ」と話しました。
難波さんは、同原発周辺の立ち入り禁止区域内で火災が起こった場合の放射性物質の飛散予測など、日本からの研究支援の取り組みを紹介しました。
チェルノブイリ原発事故の研究の経験を生かしたいと福島第1原発事故後に同研究所に異動した、ウクライナ出身のマーク・ジェレズニヤク博士も発言。虐殺が起こっているウクライナの深刻な現状を語り、研究会で日本への避難を呼びかけたいと述べました。
(「しんぶん赤旗」2022年4月16日より転載)