【ベルリン=桑野白馬】東京電力福島第1原発事故から11年を前に、ベルリンのブランデンブルク門前で5日、反原発集会が開かれました。ベルリン在住の日本人でつくる「サヨナラ・ニュークス・ベルリン」と、ドイツの反核・自然保護団体が呼びかけ、約150人が参加しました。
参加者は、自然エネルギーを象徴する手作りの風車を手に行進。「自然を害する原発なくそう」「自然エネルギーこそ生活を守る」と書いたプラカードを掲げ「原発はいらない」と唱和しました。
欧州連合(EU)の行政機関・欧州委員会が先月、原子力発電に関し、一定の条件を満たせば「気候変動対策に資する」と判断したことへの批判も噴出しました。
気候危機打開を目指す若者の団体「未来のための金曜日(FFF)・ベルリン」のヨハンナ・ブフマンさんは、原発事故の悪影響は何世代にもわたり続くと指摘。高コストで人類の命を脅かす原子力を「グリーン」と判断することは容認できないと批判し「欧州全域での自然エネルギーの急速な移行こそが求められている」と訴えました。
(「しんぶん赤旗」2022年3月7日より転載)