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次は「国の責任」だ・・原発避難3訴訟 原告・弁護団が会見

記者会見する原発避難3訴訟の原告と代理人弁護士ら=4日午後、東京都港区

 東京電力福島第1原発事故をめぐる国と東電に損害賠償を求めた3件の集団訴訟で、初めて最高裁の判断が示され、東電の敗訴が確定しました。一方で国の責任の有無について弁論が開かれることになりました。3件の集団訴訟の原告・弁護団が4日、都内で会見しました。

 一審で国の責任が認定され二審で国の責任が否定された群馬訴訟の原告・丹治杉江さん(65)は、福島県いわき市から群馬県に避難。事故から11年間避難を続け、裁判所に通い続けました。最高裁が東電の責任について弁論を開くことや東電の上告を退けたことに「うれしかった」としながら「非常に低額な賠償で終わってしまったのはじくじたる思い」と話しました。

 千葉訴訟の原告・瀬尾誠さん(69)は福島県浪江町から避難。「東電の責任が確定したということは、やっとここまできたかというのが正直な思い」といいます。「避難も終わっていないし、被害は続いています。最高裁で納得のいく結論を得たい」と話しました。

 生業訴訟の原告団長・中島孝さん(66)は「国には私たちの生活を支える姿勢が欠落している。いのちと暮らしを守る国にならないといけないと思う。最高裁で(国の責任について)勝ちたい」と述べました。

 3件の訴訟の原告団・弁護団は声明を発表。東電に対し、最高裁の決定を受けて「加害者として被害者に対して心から謝罪するとともに、すべての被害者に対して被害実態に即した賠償」を求めています。

(「しんぶん赤旗」2022年3月5日より転載)