日本共産党嶺南地区委員会 > しんぶん赤旗 > 三菱原子燃料が虚偽説明・・規制委の無申請工事指摘に

三菱原子燃料が虚偽説明・・規制委の無申請工事指摘に

 原発の核燃料製造会社の三菱原子燃料(茨城県)のウラン加工施設で、原子力規制委員会に対する申請にない工事を行った上に、原子力規制庁による検査に対しても事実と異なる説明を行い、意図的な文書の差し替えを行っていたことが2月16日の規制委の定例会で報告されました。

 原子力規制庁によると、昨年12月に規制庁の検査官が、申請では変更なしとしていた分析装置作業架台の固定用器具が真新しいことを指摘。同社側は、工事は過去に行われたもので事業変更許可(17年)以降「変更していない」と説明。その後、工事が行われていたことが確認できたことから事業者に説明を求めているとしています。

 同社が14日に規制庁に提出した調査状況の報告によれば、分析装置用作業架台などを更新または新設するにもかかわらず、「変更なし」と20年1月に規制委に申請。同社の担当者は、申請書と整合させるため、工事検査記録などを間引いた上で、架台などを既設と偽り使用前事業者検査記録を作成しました。さらに、検査官の指摘に対して事実と異なる説明。「これ以上の工程遅れは許されない」と、内部文書の不適切な差し替えを行ったとしています。

 同社は同様のことがないかどうかを調査。申請書の記載の見直しと再検査が必要なものが68件、追加の使用前事業者検査が必要なものが50件確認されたとしています。

(「しんぶん赤旗」2022年2月18日より転載)