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福島第1 冷媒漏れか・・凍土壁の管から推定4トン

 東京電力は1月17日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の凍土壁の一部の凍結管から凍結に必要な冷媒が漏れた可能性があると発表しました。漏れた量は約4トンと推定しています。

 凍土壁は、1~4号機の建屋周囲の土壌を凍らせて地下水の流れを遮断し、放射能汚染水の増加を抑えようという目的で造られました。1メートル間隔で長さ約30メートルの凍結管を埋め、管に冷媒を循環させて周囲の地盤を凍結しています。

 東電によると、16日午前5時ごろ、当直の作業員が冷媒をためるタンク2基の水位が下がっていることを見つけました。その後、2、3号機間の西側の凍土設備の周辺で冷媒と思われる水たまりがあったため、水たまり箇所の近くの凍結管(14本)のバルブを閉めて隔離しました。これによりタンクの水位低下が見られなくなりました。

 東電は、隔離後も当該区域の地中温度は零下10度程度で、ただちに凍結に影響はないとしています。また、冷媒は塩化カルシウム溶液で環境への影響はないといいます。

 東電は今後、凍結管の調査を行い、損傷箇所を補修する予定です。

 凍土壁の凍結は2016年3月末から開始し、冷媒の漏えいは昨年もありました。

(「しんぶん赤旗」2022年1月19日より転載)