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政府・東電回答に批判 公害総行動 継続交渉・・汚染水海洋放出「行う」 原発・火発に固執

 全国公害被害者総行動実行委員会は12月7日、衆院第2議員会館で、内閣官房、経済産業省、東京電力に対し第46回公害総行動の継続交渉を行いました。

 交渉では、帰還困難区域の除染を、復興拠点から広げ「棄村・棄民」を避けること、汚染水の海洋放出をやめ、地学団体研究会が提唱した広域遮水壁などによる保管策を真剣に検討すること、自然エネルギーの普及とすべての石炭火発の廃止などを求めました。

 経産省との交渉は内閣府の担当者も参加。内閣府担当者は「棄村・棄民はしない」と回答、汚染水の海洋放出について経産省の担当者が「処理水」としたうえで「基準値以下にして、海洋放出を行う」と答えました。

 これに対し、交渉参加者から「汚染水のことを処理水というのはやめていただきたい」「汚染水の処理方法について、研究者の意見はきちんと聞くべきだ」「次回交渉までに、広域遮水壁などの対応策の回答をお願いしたい」などの意見が上がりました。

 また、自然エネ普及、石炭火発の問題について経産省担当者は、「資源に乏しいわが国では、原子力や高効率の石炭火発は必要と考える」などと回答。これに対し参加者からは「高効率火発の二酸化炭素排出量が少ないから問題ないというのは、福島原発の汚染水海洋放出と同じ理屈だ」など批判が噴出。交渉で、原子力や火発に固執する回答を行う経産省担当者に、「あなたたちは、3・11前に戻ってしまっている」との声も上がりました。

 東電との交渉では、参加者が「前回交渉以降、広域遮水壁の提唱がなされた。どう受け止めるか」と質問しましたが、東電担当者(出席11人)は提唱を読んでおらず、「ご意見として承る」などと述べるにとどまりました。

(「しんぶん赤旗」2021年12月8日より転載)