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“すぐ報告が常識”規制委 機密文書誤廃棄で中国電に

 中国電力島根原発(島根県)で原子力規制庁から借り受けたテロ対策施設に関する機密文書を廃棄した上に6年間も報告していなかった問題が原子力規制委員会の9月1日の定例会で報告され、改定された秘密保持契約に基づいて中国電の再発防止策を確認することが了承されました。

 中国電は、秘密保持契約を締結の上で規制庁から借り受けた非公開の審査ガイドを2015年4月に誤って廃棄。規制庁への報告は、秘密保持契約の改定に伴い必要になった情報管理計画書の提出期限直前のことし6月21日でした。

 規制庁はこの間、中国電に経緯の聞き取りをしてきました。規制庁によると、中国電は島根原発での機密文書が人事文書とともに保管されていたことなど、分類管理が適切でなく本社管理部署からの保管方法の指示も不十分だったとしています。中国電は再発防止策として管理方法の見直しを行うとしています。一方で中国電は当時、秘密情報の漏えいやその恐れがある場合には当たらないなどして、規制庁への報告は不要と判断したといいます。

 1日の定例会で委員からは「常識的に考えれば、すぐに報告があってしかるべきだった」などの意見がありました。

 規制庁は今後、提出された情報管理計画書で必要な措置が講じられているかを確認した上で計画を承認するとしています。

(「しんぶん赤旗」2021年9月2日より転載)