核兵器の廃絶を求める原発被災地集会が6日、福島県楢葉町の宝鏡寺で行われました。「非核の火」を灯(とも)す会の主催。
宝鏡寺には今年3月11日、「ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・フクシマを結ぶ『非核の火』」が灯されました。尺八奏者の橘梁盟(たちばな・りょうめい)さんが「アメイジング・グレイス」「手向け」「芭蕉布(ばしょうふ)」を演奏。幽玄で深遠な音色が森の中に響きました。
灯す会共同代表の早川篤雄・宝鏡寺住職が「私の願い」と題して講話。伊東達也共同代表が「10年目の原発被災地の状況」をテーマに報告しました。
早川さんは、東京の上野の森で30年間灯されてきた「広島・長崎の火」がフクシマの地に受け継がれ、灯し続けられることになった経緯を語りました。
「この火がフクシマの希望の未来、全世界の核兵器廃絶、原発ゼロ、世界平和実現のために世代を超えて人々の心に灯し続けられることを祈願しております」と話しました。
伊東さんは「フクシマは処理することが困難な『三つの難事』に直面している」ことを指摘。廃炉事業の困難さを報告しました。
いわき市から来た小学校6年生の熊谷灯(あかり)さんは「原発と核兵器はなくしてほしい。原発事故が起きた時は1歳。平和な社会になってほしい」と感想を話し、東京・台東区の伊藤のぶ子日本共産党区議は「『広島・長崎の火』がしっかりと灯されていることが分かり、良かった」と語っていました。
(「しんぶん赤旗」2021年8月7日より転載)