東北の復興の努力を踏みにじる原発汚染水の海洋放出方針をめぐり、日本共産党の高橋千鶴子衆院議員、岩渕友参院議員、ふなやま由美衆院東北比例候補は4日、宮城県南三陸町で佐藤仁町長、石巻市で県漁協や水産関係者と懇談しました。
佐藤町長は、東京電力福島第1原発事故後に「福島から離れた宮城でも風評被害に遭った。町村会としても(汚染水)放出をやめてほしいと求めている」と述べました。
県漁協の渡辺裕季常務理事は「断固反対の立場に変わりはない」と表明。渡辺氏は「(賠償などの)お金が欲しいのではない。漁業が継続でき、魚価が安定してほしい」、立花洋之常務理事は「震災から10年、漁業の再興へ迷わずまい進してきた。なぜこんなこと(海洋放出)をするのか」と怒りを口にしました。
石巻市魚市場の買受人組合青年部の加工、冷凍庫業者は「(汚染水を)流されたら夢をもてなくなる」「宮城のブランド力は失墜し、『安く買える魚』にされ、面白くない商売になる」と不安を口にしました。「県外のスーパーから『宮城の魚は買えない』との話がある。すでに風評被害が起きている」といいます。
海洋放出以外の道を模索できると提案を語った高橋氏は「分断を乗り越え、必ず世論の力で撤回させるため一緒に頑張ろう」と連帯を表明しました。
三浦一敏、天下みゆき、大内真理の各県議、水沢ふじえ石巻市議らが同行しました。
(「しんぶん赤旗」2021年8月5日より転載)