岩手県沿岸部を駆け巡っている日本共産党の高橋千鶴子衆院議員は30日、釜石、大船渡、陸前高田の3市を訪れ、原発汚染水や復興課題について市長らと懇談しました。
高橋氏は懇談で、汚染水タンク撤去に最短40年かかり、その間に放射性物質が減退し、海洋放出以外の新たな道を模索できるとの提案を語り、共感の声が寄せられました。
釜石市の野田武則市長は「放出ありきの議論が先走っている」、「その可能性があるなら」と海洋放出以外の処分方法を要求。陸前高田市の戸羽太市長も「おっしゃるように、少なくとも検討の余地があると明確になった。できることを尽くすべきで
す」と応じました。
懇談した大船渡市漁協、陸前高田・広田湾漁協役員からは、風評被害について、原発事故でも東電から賠償はもらっているものの、津波被害で資料集めなど苦労して賠償が出たのは3年後といった実態も聞き、漁業者と国民の中に分断を持ち込むことにもなると話し合いました。
また、大規模太陽光発電所(メガソーラー)計画がある大船渡市では、乱開発・災害誘発などを懸念して建設に反対している住民と懇談。「荒金山・大窪山太陽光発電所建設に反対する会」の小松テイ子代表は、「集落の73%が反対し、水を守りたいとの思いで頑張ってきた」と訴えました。
高橋氏は「全国で同じように運動している人たちがいる。一緒に頑張ろう」と連帯を表明。高田一郎、千田美津子両県議、党市議が同行しました。
(「しんぶん赤旗」2021年7月31日より転載)