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川内 揺れ2割超増大・・九電 想定を見直し

 九州電力は11日、川内原発(鹿児島県)で想定する地震の揺れ(基準地震動)が、新規制基準の改定にともなう見直しで、垂直方向で最大402ガル(ガルは加速度の単位)とこれまでより24%増大すると、原子力規制委員会の審査会合で説明しました。今後、規制委で審査が行われます。

 規制委はこれまで、地表に断層などの痕跡が現れない未知の震源による地震の揺れに関して、2004年に北海道留萌地方で起きた地震を基に審査していました。4月に改訂した新規制基準では、2000~17年に観測された89件の地震データを参考に算定する方法を新たに加えました。

 九電は4月26日、新たな方法による評価で一部の揺れがこれまでの基準地震動を上回ったとして、設置変更許可申請書を提出しています。川内原発のこれまでの基準地震動は、水平動が最大620ガル、垂直が同324ガルでした。横揺れは今回の評価で546ガルとなり、これまでの想定を下回ったとしています。

 九電は施行後3年以内に変更許可を受ける必要があります。耐震性などが不十分だと規制委が判断した場合、追加の耐震工事などが必要となる可能性もあります。

(「しんぶん赤旗」2021年6月12日より転載)