東京電力福島第1原発事故から10年3カ月となる6月11日、福島市で原発ゼロの日本を実現しようと宣伝行動が行われました。ふくしま復興共同センター(事務局・福島県労連)の呼びかけです。
真夏日の暑さの中「トリチウム汚染水を海に流すな」と書かれた横断幕や「原発ゼロへ」の、のぼりを掲げて行動しました。
復興共同センター事務局の野木茂雄氏(県労連事務局長)は「汚染水海洋放出方針の決定に反対し、撤回を求めるのは、県民多数の声ではないでしょうか。当面タンクでの保管を継続し、国内外の英知を結集して解決を図れという声を広げましょう」と呼びかけました。
「原発事故の最大の教訓は原発をゼロにすること」と述べた野木氏は、「自民・公明両党が審議を拒み続ける原発ゼロ基本法案を採択することが、福島をはじめ苦難解決の展望を切り開く」と訴えました。
ビラを受け取った女性(75)=福島市在住=は「原発事故関連の写真展を見たことがあるが、事故原因は国や東電が津波対策を怠ったから。それなのに除染で出た廃棄物や汚染水の処理の責任を被害者の福島県民に押しつけるようなやり方は、悔しさを感じる」と話しました。
(「しんぶん赤旗」2021年6月12日より転載)