大不漁とコロナで苦しいのに…
岩手県では原発汚染水海洋放出に抗議し、撤回を求める日本共産党の訴えに、住民の共感が広がっています。
共産党気仙地区委員会は14日、大船渡市と陸前高田市で緊急宣伝。漁港で演説を聞いたカキ養殖業の男性は、「このままじゃカキが出荷できなくなるかもしれない。俺も反対だから」と涙を浮かべて思いを語りました。
別の漁港でも漁民から、「コロナで出荷が半分に。海洋放出されたら仕事はどうなる」「共産党がんばれ」との声が出されました。
首長や漁業関係者も反対を表明。共産党東部地区委員会が野田武則・釜石市長に国への抗議を要請(15日)した際に、野田市長は「海洋放出一本のやり方や決め方は問題だ。放出反対の立場はみなさんと同じ」と答えました。
宮古市の田老町漁業協同組合の小林昭榮組合長(77)は、「風評被害が解決できないと漁師は生活の不安に襲われる。大不漁とコロナで苦しむ被災地の復興に、深刻な影響を及ぼす」と懸念します。
達増拓也知事は13日に発表した談話で、「国内外の理解が十分得られているとは言えないこのタイミングで海洋放出の基本方針が決定されたことは、時期尚早と考える」との見解を示しています。
(「しんぶん赤旗」2021年4月19日より転載)