菅義偉政権が東京電力福島第1原発事故で発生した放射能汚染水の海洋放出を決めようとするなか、全労連、全日本民医連などでつくる「原発をなくす全国連絡会」は首相官邸前で12日、海洋放出に反対する行動を行いました。約100人が駆けつけ、「放射能汚染水を海に流すな」とコールやプラカードでアピールしました。
原発問題住民運動全国連絡センターの伊東達也筆頭代表委員は、県民の圧倒的多数が反対し自治体議会の7割以上が反対・慎重の決議を出すなかで強行しようとしていることに抗議。「10年間苦しみ続けた県民の傷口に塩を塗るようなものだ」と述べ、汚染水は「世界の英知を結集して解決を」と語りました。
農民運動全国連合会の藤原麻子事務局次長は、「全国の漁民からあがる怒りの声に耳を傾けるべきです。国は東電に最後まで責任を果たさせるべきです」と訴えました。
日本共産党の高橋千鶴子衆院議員、岩渕友参院議員があいさつ。高橋氏は「汚染水は陸上に保管し、有効な手だてを考えるべきだ」と訴え、岩渕氏は「福島や全国の漁民の声を無視した暴挙は許さない。原発のない日本へみなさんと声をあげていく」と述べました。
(「しんぶん赤旗」2021年4月13日より転載)