東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)で、IDの不正使用による中央制御室への侵入や侵入検知機能の一部が長期にわたって喪失していたなどの問題を受けて、同県の花角英世知事は5日、原子力規制委員会に東電の技術的能力を改めて評価するよう求める要望書を提出しました。
柏崎刈羽原発の再稼働の前提となる設置変更許可に際しては、事故の当事者である東電の原発事業者としての「適格性」が問題となり、技術的能力の有無が議論されました。規制委は、東電に対し2017年、「技術的能力がないとする理由はない」として、同原発の許可を出しました。
要望書では、規制委の判断後に、今回の問題が発生していることから、改めて東電の能力について評価を求めています。
花角知事は「県民の信頼を確保するためにも厳格な対応」を要望。対応した原子力規制庁の荻野徹長官は「目指すところは、私どもが追加検査でやろうとしていることと同じ」と答えました。
(「しんぶん赤旗」2021年4月6日より転載)