首都圏反原発連合(反原連)は26日、休止前最後の首相官邸前抗議を行いました。2012年3月29日に始まった抗議はこの日で400回目。ひときわ大きなドラムの音、参加者の「原発やめろ」「再稼働反対」「すべての原発、今すぐ廃炉」のコールが首相官邸と国会を包みました。
スピーチした、福島県浪江町から避難している女性は「自宅に戻れず夫は7年前に亡くなった。何が復興五輪か」と訴え。茨城県東海第2原発再稼働に反対する女性は「反原連は休止しますが、一人ひとりの異議申し立ては続けていきます」と語りました。
2年ぶりに参加したという千葉県浦安市の女性(72)は「ここに来れば一緒に声をあげる人がいました。原発のこと、福島のことを忘れず声をあげていきます」と述べました。
反原連は同日、活動休止にあたりステートメント(声明)を発表し、「エネルギー政策が原発ゼロに転換するまで解散はしない」と表明。「脱原発の圧倒的な国民世論は変わっていない」「待たれるのは原発ゼロの政治決断だけ」と強調し、「脱原発」を求める人々とともに「原発ゼロ、再エネ100%の実現に向け、尽くしていく」と述べています。
日本共産党の笠井亮、藤野保史の両衆院議員、吉良よし子参院議員が抗議に参加。笠井氏は、9年間、400回の抗議が国と電力会社を追い詰めていると強調。原発ゼロへ「市民と野党で政権を代えるときです。ともに力を合わせましょう」と訴えました。
(「しんぶん赤旗」2021年3月27日より転載)