核兵器廃絶、原発ゼロをめざし、東京・上野で30年間ともし続けた「広島・長崎の火」を、原発事故被害を受けた福島県に「ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・フクシマを結ぶ『非核の火』」として引き継ぎ、点火する式典が3月11日、同県楢葉町の宝鏡寺でありました。
境内に建てられた記念碑に、「『非核の火』を灯(とも)す会」の伊東達也、佐々島忠男両共同代表が点火すると、拍手が起こりました。「力強い火に見えます」と、火を託した「上野の森に『広島・長崎の火』を永遠に灯す会」の小野寺利孝理事長が見守りました。
伊東氏は「核兵器も原発も人間がつくったもので、人間の力でなくせる。『これ以上ヒバクシャをつくるな』『二度と原発事故を起こすな』の声を日本と世界に伝える決意だ」とあいさつしました。
宝鏡寺住職の早川篤雄さんは、原発事故で「豊かな自然、平和な暮らし、地域が奪われた」と述べ、「人類の幸福と進歩は平和なくして不可能」と強調しました。
「非核の火」の隣には「原発悔恨・伝言の碑」が建てられ、設置者の安斎育郎立命館大学名誉教授が原発事故の教訓などを発信していくと語りました。
130人以上が参加しました。
(「しんぶん赤旗」2021年3月12日より転載)