日本共産党嶺南地区委員会 > しんぶん赤旗 > 大飯3号機 超音波試験を拡大・・関電 応力腐食割れ亀裂

大飯3号機 超音波試験を拡大・・関電 応力腐食割れ亀裂

 関西電力大飯原発(福井県おおい町)3号機で放射性物質が通る1次系のステンレス配管溶接部でみつかった亀裂に関連して、原子力規制委員会は、関電が原子炉の起動前に超音波による試験の対象をこれまでより拡大して実施するなどの対応方針を24日の定例会で了承しました。

 関電は、溶接部が硬化し亀裂が発生、応力腐食割れが進展したとみています。応力腐食割れは、引っ張りの力がかかった金属に腐食作用で発生する割れ現象。大飯原発などの加圧水型原発(PWR)の1次系ステンレス配管では発生可能性が低いとされてきました。

 関電は今後、大飯原発3号機とそれ以外の原子炉を起動する前とさらにその後3回の定期検査の際、亀裂が見つかった箇所と類似した条件にある溶接部などに対して超音波試験を実施。その結果を以降の検査計画に反映させるとしています。

 更田豊志委員長は、「まだ推定要因とされるものを前提に走る段階にない」と指摘。初期欠陥が寄与した可能性や検査間隔の議論などを求めました。

(「しんぶん赤旗」2021年2月26日より転載)