電源喪失時
四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)で1月25日に起きた一時的な停電の際、3号機使用済み燃料プールの冷却が約43分間停止していたことが7日までに分かりました。3号機プールの水温は43分間で33・0度から34・1度に上昇しました。四電は制限値の65度まで余裕があり、安全性に問題ないとしています。
四電は県への情報提供は、プール水温については25日、冷却停止時間を含む時系列については26日に、いずれも口頭で伝えたとしています。
四電によると伊方原発は25日午後3時44分ごろ、全外部電源を喪失しました。3号機は約10秒後に非常用ディーゼル発電機が自動起動。冷却器の自動起動など、機器の状態を順次確認した後、使用済み燃料プールのポンプを手動起動し、冷却を再開したのは午後4時27分でした。3号機のプールには1月に取り出された使用済みMOX(ウラン、プルトニウム混合酸化物)燃料16体を含む核燃料1504体が冷却されていました。
一方、2号機は95分間停止し、16・7度から16・9度に上昇しました。1号機の使用済み燃料は、すでに3号機プールに移送されていました。
四電は、手順通りの対応だったとしていますが、プールの冷却再開に関する時間的な基準は定めていないと説明。また、停電の原因については現在も究明中と説明しています。
(「しんぶん赤旗」2020年2月8日より転載)