東京電力福島第1原発の事故で避難を強いられている福島県浪江町津島地区の住民が、国や東電を相手取り原状回復と損害の完全賠償などを求めた「ふるさとを返せ!津島原発訴訟」(今野秀則原告団長)の第18回口頭弁論が5月23日、福島地裁郡山支部(佐々木健二裁判長)で開かれ、原告本人にたいする尋問が行われました。
今野正悦さん(70)と佐々木やす子さん(64)が陳述しました。
今野さんは浪江町津島で18代目になる家柄。帰還困難地域の浪江町津島で、300年前に建てた家が手入れができずに朽ちていくままになっています。「しのび難く残念」と悔しさをにじませました。
佐々木さんは、「津島に帰りたい」と訴えてきた次男が帰還できないまま重い病気で亡くなりました。
「僧侶は津島の線量が高いことを理由に墓まで来てくれませんでした。悔やんでいます。私らが生きているうちに帰してほしい」と訴えました。
(「しんぶん赤旗」2019年5月24日より転載)