原発内の作業で高い放射線を浴び心筋梗塞を発症したとして、梅田隆亮さん（78）＝福岡市＝が昨年（2012年）２月に国に労災認定を求めて起こした訴訟の第８回口頭弁論が12月18日、福岡地裁（山口浩司裁判長）でありました。原告側は、放射線被ばくと症状の因果関係を認める基準が「不合理なまでに厳格」として是正を求めました。

因果関係を認めない国に対し、原告側は「放射線被ばくで心筋梗塞が発症することは、事実として争いがなくなっている」と主張。「原爆症の（放射線起因）認定基準では、心筋梗塞が積極的認定の対象とされた。多くの原爆症訴訟の原告勝訴が積み重なり、司法が行政の不合理を是正したもの。労災の基準も是正すべきだ」と陳述しました。

閉廷後の報告集会で、弁護団の池永修弁護士は、国が梅田さんの被ばく線量を低く見積もっていると指摘。

「今後、梅田さんに法廷で証言に立ってもらうなど、証拠調べを進めていく」と語りました。

次回は来年２月26日。