日本共産党嶺南地区委員会 > しんぶん赤旗 > 審査書「合格」撤回せよ・・地元柏崎市の市民団体会見 & 再稼働議論始められない・・新潟知事、原発事故の検証強調

審査書「合格」撤回せよ・・地元柏崎市の市民団体会見 & 再稼働議論始められない・・新潟知事、原発事故の検証強調

 

審査書「合格」撤回せよ・・地元柏崎市の市民団体会見

 原子力規制委員会が新潟県の東京電力柏崎刈羽原発6、7号機の新規制基準適合審査で「合格」となる審査書を発表したことをうけ、地元柏崎市の再稼働に反対する四つの市民団体は12月27日、合同で記者会見しました。

 会見で、原発問題を考える柏崎刈羽地域連絡センターの持田繁義代表は「福島原発事故の収束をはじめ被災者・被災地の損害賠償にめども立てられない東京電力に『合格』を認定することは断じて許されない。怒りを持って抗議するとともに撤回することを強く求める。新規制基準は、世界最高に厳しいなどと言えるものではない」と力説。東電の申請書提出後、トラブルや不正が次々明らかになったことで、「現場の実態とかい離し、机上の審査が行われてきた表れであり、到底信頼することはできない」と述べました。

 柏崎刈羽原発市民研究会の星野俊彦氏は、事故の収束ができない東電と国には再稼働を語る資格はなく、液状化を起こす軟弱地盤の危険性や原発建屋の「防火壁貫通孔の未処理」問題など、規制委の審査の資質に重大な欠陥があると指摘しました。

 柏崎刈羽市民ネットワークの本間保代表は「地元の柏崎刈羽で、東京電力はまだ再稼働を認められるほどの信頼、というより、信頼そのものをほとんど取り戻せてはいない。審査の取りまとめを見直すことを強く求める」と指摘しました。

 ほかに「前崎刈羽原発反対地元三団体」が参加しました。

(「しんぶん赤旗」2017年12月28日より)


再稼働議論始められない・・新潟知事、原発事故の検証強調

 新潟県の米山隆一知事は12月27日の定例会見で、原子力規制委員会が東京電力柏崎刈羽原発6、7号機(柏崎市、刈羽村)が新規制基準に適合すると認めた審査書を正式決定したことについて、「きちんと説明いただき、(県独自の)検証を着々と進めていきたい」と述べ、近く規制委に対し審査内容の説明を求める考えを示しました。

 米山知事は「規制委の判断に異を差し挟む立場にはない」としながらも、「東電福島第1原発事故の検証がなされない限り、再稼働の議論は始められない」と強調。県が進める福島事故の原因など3点の検証に、約3年かかるとの認識を改めて示しました。

 米山知事は同日、東電新潟本社の橘田昌哉代表と面談し、同様の考えを伝えました。橘田代表は会談後、「現段階で再稼働の時期やプロセスについて論じる状況にはない。県の検証にきちんと対応するのが責務だ」と述べました。

(「しんぶん赤旗」2017年12月28日より)