関西電力大飯(おおい)原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働に地元同意を取りつけるため世耕弘成経済産業相が県庁を訪れて西川一誠知事と会談した11月26日、県庁前では朝から市民らが「再稼働を許すな」と思いを込めて抗議のスタンディングを行いました。
千葉県から福井県に移り住んで3年ほどになる男性(34)は「福井は原発がいっぱい。国と西川知事は再稼働で命より金を取るのか」と不信感を表し、「金曜行動」に参加している福井市の五十嵐力男さん(76)は「福島事故が収束していないのに再稼働などありえない。知事は県民の声を聞くべきだ」と訴えました。
大飯3、4号機運転差し止め訴訟の控訴審(名古屋高裁金沢支部)をたたかう奥出春行さん(66)=福井市=は「まだ判決も出ていないのに、同意判断など許されない」と語気を強めました。
原発問題住民運動県連絡会の林広員事務局長は県民への説明責任が果たされていない現状に対し、「再稼働よりも県として説明会を開くのが先だ」と強調。日本共産党の佐藤正雄県議は、専門家が指摘する耐震安全性や火山灰対策、同時多発事故対策、避難計画の不十分さにふれ、「安全軽視、県民無視の安倍政権、西川県政を許さない」と訴えました。
(「しんぶん赤旗」2017年11月27日より転載)