関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)に対する運転差し止め訴訟の控訴審をたたかう住民らが8月20日、徹底審理を求めて名古屋高裁金沢支部前でスタンディングに取り組みました。「福井から原発を止める裁判の会」が呼ぴかけたもので、福井、石川、富山、滋賀、大阪、岡山の各県や東京都から合わせて約50人が参加しました。
裁判では、前原子力規制委員会委員長代理である島崎邦彦・東京大学名誉教授の証人尋問により、地震動算定に用いる関係式や不十分な地下地質構造調査の問題点、基準地震動の過小評価の可能性が明らかになっています。住民側は徹底審理を求めて新たな証人申請などを行いましたが、裁判所が却下し、裁判官の忌避申し立ても却下され、審理不十分なま害‥11月20日の口頭弁論で結審されかねない緊迫した局面を迎えています。
参加者らは「審理を尽くせ」と声を上げ、合唱やリレートークでアピールしました。
中嶌哲演(なかじま・てつえん)代表は、運転差し止めを命じた一審の福井地裁判決の画期的な意義を強調し、「判決を守り抜きたい」と決意を示しました。住民側弁護団長の島田広弁護士や、福島県から金沢市に避難して6年半になる男性(76)などが訴えました。日本共産党から金元幸枝書記長と佐藤正雄県議が参加しました。
同様の行動11月まで毎月20日に取り組みます。
(「しんぶん赤旗」2017年8月22日より転載)