四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転を差し止めるよう愛媛県内の住民が申し立てた仮処分で、住民側の10人が8月4日、申し立てを却下した松山地裁決定を不服として高松高裁に即時抗告しました。
愛媛県庁で開いた記者会見で、伊方原発をとめる弁護団の薦田伸夫団長は7月21日の松山地裁決定の最大の問題として「合理的に予測される規模の自然災害」に備えれば十分で、「発生し得る最大限度の自然災害」に備える必要はないとした点を批判。「四国電力でさえ、最大の地震動に備えないといけないと認識している。こんな非常識なことはない」と述べ、「高裁の裁判官には職責を果たしてほしい」と訴えました。
抗告人の松浦秀人さん(71)は「地震の危険に対し、最大限の対策を取れというのが司法の責任でしょう。高松高裁では裁判官の本旨に立って判断してほしい」と話しました。
(「しんぶん赤旗」2017年8月5日より転載)