23日の定時株主総会を経て東京電力ホールディングス(HD)の次期社長に就任する小早川智明取締役(53)は時事通信などのインタビューに応じました。原発や送配電事業で計画している他の電力会社との連携について「成長性があり、(連携先と)ウィンウィンになる提案を秋口をめどにまとめる」と表明。IoT(モノのインターネット)といった技術革新の進展などを踏まえ、新ビジネスを検討する組織を新設する考えも示しました。
東電は5月、福島第一原発の廃炉や賠償など多額の事故対応費用の確保に向け、新たな経営再建計画を決定。再編・統合を目指す原発、送配電事業では秋にパートナーの募集要件をまとめます。
小早川氏は原発事業について「新規制基準への対応などの作業が大変になり、(人や資金などの)リソースにも限りがある」と説明。協力関係の構築は「他社にもメリットがある」と語りました。
新ビジネスに関しては、IoTや再生可能エネルギー、電気自動車の普及など、技術塑新による環境変化が起きていると指摘。「今の事業領域にとらわれず、他の電力会社や異業種と広く連携していく」と話しました。
(「しんぶん」赤旗2017年6月16日より転載)