東日本大震災の犠牲者を追悼し、原発の廃止・廃炉を願う「諸宗教による祈りの集い」が3月13日、福島県いわき市内でありました。日本宗教者平和協議会、日本キリスト者平和の会などでつくる実行委員会の主催で、宗派を超えた宗教者が参加しました。
つどいは2012年から始まり、今回5回目。神道、天理教、仏教(真言宗、日蓮宗、浄土真宗)、キリスト教のそれぞれの教えにもとづく厳粛な祈りを捧げました。
日本基督教団常磐教会牧師の明石義信さんが「いわき食品放射能計測所」の活動を報告。参加者からの支援金が手渡されました。
原発問題住民運動全国連絡センター筆頭代表委員で原発事故被害いわき市民訴訟原告団長の伊東達也氏が講演。政府・東電が損害賠償打ち切りをてこに住民の帰還を急がせるなかで「このままでは帰りたくても帰れない人が5、6万人にのぼるのが確実だ」と報告。「原発をなくす国民的合意と運動をいっそう広げよう」と呼びかけました。
会場から「原発は市民のためにならない。人間が手をつけてはならないものだということは結論がでた」(男性)、「非常に多くの人が大きな被害を受けその責任も明白だ。裁判がなぜこんなにむずかしいのか理解できない」(東京関東キリスト者平和の会の男性)などの発言が出されました。
沖縄の教会の牧師をしていた女性は「沖縄民衆のたたかいは『あきらめなければ負けない』とねばり強く続いている。自分は何かできるかを問い直しながら進んできた」と福島のたたかいと連帯する気持ちをのべました。
(「しんぶん」赤旗2017年3月14日より転載)