原子力規制委員会は1月22日、来月2日に運転開始後30年となる東京電力福島第2原発(福島県富岡町、楢葉町)2号機について、冷温停止を前提に、今後10年の維持・運用の取り決めを認めました。高経年化に伴う保安規定変更の認可で、新規制基準施行後初めて。
稼働後30年以上の原発については10年ごとに機器などの劣化評価や長期保守管理方針の策定を行い、保安規定に反映することが事業者に義務付けられています。東電は昨年(2013年)7月、福島第2原発2号機の保安規定変更認可の申請を行いました。
福島第2原発は東日本大震災で被災。地震の揺れと津波で、外部電源の一部や非常用ディーゼル発電機が使えなくなったほか、海水ポンプが水没するなどして一時危機的な状況となりました。福島県は第1原発(6基)とともに第2原発(4基)の廃炉を求めています。
規制庁は、冷温停止の維持を前提とした変更申請は非公開で審査し、結果を規制委に報告します。
一方、運転を前提とした変更申請は、規制庁が公開で審査。現在、運転を前提にした変更申請は、九州電力川内1号機、関西電力高浜3号機について提出されています。