政府の原子力災害対策本部(本部長・安倍晋三首相)は3月10日、東京電力福島第1原発事故で福島県浪江町と富岡町に出ている避難指示の解除を正式に決定しました。帰還困難区域を除き、浪江町は今月31日に、富岡町は4月1日に解除します。
他に飯舘村と川俣町山木屋地区も今月31日の解除が既に決まっており、今春に4町村が解除されることになります。
対象区域の住民登録者数は、浪江町が1万5294人(2月28日時点)、富岡町が9544人(3月1日時点)。浪江町は人口の8割が対象で、これまで解除された市町村で最多となります。
(「しんぶん」赤旗2017年3月12日より転載)
東京福島第1原発 この1週間
■3月7日 2号機の原子炉注水量を毎時約4・5トンから4トンに低減開始。最終的に同約3トンまで減らす計画。1、3号機では低減が完了しています。
■9日 溶けた核燃料(デブリ)の状況把握に向けて、1号機原子炉格納容器内部の自走式ロボットによる調査を14~17日までの4日間の日程で実施すると東京電力が発表しました。カメラによる撮影や放射線量の測定を行うほか、格納容器の底にたまっている汚染水の浮遊物を採取する計画です。2015年の1号機調査では、ロボットが溝にはまり動けなくなり、カメラ映像が高い放射線量により確認できなくなりました。
■11日 東電の広瀬直己社長は社員に訓示し、凍土遮氷壁や2号機原子炉格納容器内のロボット調査などに触れ「さまざまな進ちょくがあった」と成果を強調しました。
(「しんぶん」赤旗2017年3月12日より転載)