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原発避難者に理解を・・相次ぐいじめ 原告団連絡会が声明

 東京電力福島第1原発事故で福島県から避難した人へのいじめが相次いで発覚したことを受けて、原発被害者訴訟原告団全国連絡会は12月22日、東京都内で会見し、避難者への理解を求める声明を発表しました。

 同会共同代表・事務局長の佐藤三男さん(72)が、声明を読み上げ、各地で避難者の子どもに対するいじめがあり、その根底に被害者の置かれた現状に対する周囲の理解の不足があると指摘しました。「賠償金をもらったことでいじめの対象になっているという報道がありますが、いわき市民への賠償はたった12万円。しかも、もらっていない原発被害者も差別を受けている」と訴えました。来年3月末に、避難区域外から避難した「自主避難者」への住宅無償提供を国と同県が打ち切ろうとしています。この問題について、同会共同代表の鴨下祐也さん(48)は、「複数回の転校中に一度いじめられ、『次は福島(の住民)だって言わない』と決め、ようやく転校先で落ち着いた子もいます」として、支援の打ち切りは転校を余儀なくし、いじめを生み出す可能性となると述べました。

 全国連絡会は今回の会見で、いじめ・差別をおこなった人を特定するのではなく、その背景に何があるのかに目を向けるような形で報道してほしいと訴えました。

(「しんぶん」赤旗2016年12月23日より転載)