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「組織として相当欠陥」・・規制委員長 原燃報告で

 日本原燃の濃縮工場(青森県六ヶ所村)で見つかった放射性廃棄物の管理の保安規定違反について、同社副社長をトップとする担当部署が、対策が終了していないにもかかわらず、終了したとする虚偽の内容の評価書を作成し、社長に報告していたことが12月14日、原子力規制委員会の定例会合で分かりました。規制委は原燃に対し、原因や是正措置を来年1月末までに報告するよう命じました。

 規制庁の報告によれば、原燃は2015年の保安検査で、同工場の放射性廃棄物が不適切に管理されていたとして、保安規定違反とされました。当時、全社の品質保証を管轄していた品質保証室が、同事業所の改善を担うとされましたが、その後の保安検査でも改善されていませんでした。このため今年6月、工藤健二社長直轄のチームが品質保証室の活動について改善提言をまとめました。品質保証室を改組した「安全・品質本部」(本部長=石原準一副社長)が提言を実行するはずでした。

 しかし、同本部は9月、対策が未終了にもかかわらず、終了したとする評価書を作成。評価書は社内の監査を通過し、社長に報告されました。

 規制委の田中俊一委員長は、「組織全体として相当欠陥がある」と指摘しました。

(「しんぶん」赤旗2016年12月15日より転載)