東京電力は1月29日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)2号機のタービン建屋と地下トンネル(トレンチ)の接続部に凍結管を挿入するための穴の掘削を始めたと発表しました。
1~4号機タービン建屋の海側の地下水が放射能に汚染され、海洋に流出しています。汚染の原因としてトレンチにたまった高濃度放射能汚染水が周囲に漏れ出しているのではないかと東電はみています。
汚染水流出を止めるには、トレンチにたまった水を抜く必要があります。タービン建屋に滞留している大量の汚染水がトレンチヘ流入するのを止めるため、東電は、トレンチとタービン建屋の接続
部に凍結管を埋め込み、周囲の土や水を凍らせて氷の壁をつくる計画を進めてきました。
また、1、2号機間タービン建屋海側にある地下水汚染が深刻な観測用井戸(1‐16)から2メートル離れた場所に吸い上げ用の井戸を掘り、29日にくみ上げを開始したと発表しました。この井戸では最高で1リットル当たり310万ベクレルの全ベータ(ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質)が検出されています。